[KAGAWAの製菓]パンは作るのでなく、生地を育てる

香川調理製菓専門学校の製菓科の学びでは、製パンもしっかり学びます。パン作りには、さまざまな材料や製法、工程があります。材料の配合、温度、発酵など経験と科学に裏打ちされた知識を用いて実習を行います。

製パン実習を通じて身に付けてほしいこと

香川調理製菓専門学校の製菓科(製パン担当教員:遠藤徳夫)では、毎週製パン実習があります。年間で180時間の実習と、製パン理論を60時間、学びます。パンは、料理にも欠かせないものなので、調理師科・マイスター科の生徒にも実習する機会を設けています。

世界には、5,000~6,000種類のパンがあります。その中から、代表的なパンをおよそ80種類作ります。生徒たちは、実習で毎回、パン生地を手で捏ねて、生地の状態を確認します。発酵、焼成までのすべての工程を身に付け、粉から形あるパンに仕上がる過程を経験します。
同時に機械で生地を仕込み、現場と同じような製パン製作を学んでいきます。

パンは作るのでなく、生地を育てる

粉に酵母を混ぜ込んだパン生地は、生命が宿ります。パン生地が捏ねあがった瞬間に、そのことを実感してほしい。「パン生地を、心地よく成長させてお客様に届ける」その気持ちが大切です。
どう作るかの一つ一つの行為が、パンにとっての環境の良さに影響するので、重要です。人間と同じように、パン生地も調子が悪かったり、ストレスを受けたりもします。そうした生地は、発酵が上手く進まないなど「美味しいパン」にはなりません。
生地に触れ、発酵の状態を確認して、生地を大切に扱って、美味しいパンに仕上げていく。その成長の過程をしっかりサポートできる感性や技術力を身に付けてもらいたいと思っています。

自分が作ったパンは、家族や大切な人、そして多くの人たちにとって、食事を楽しむひとときとともに、食べた人の身体も心も満たしてくれるようなパンであってほしいと思っています。

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